今こそテレワークのIT環境を再考してみる

緊急事態宣言により、テレワーク(在宅勤務)を実施した企業が多くありました。しかし十分に比較検討する時間がない状況でのサービスや製品の選択が、これからも継続利用できるベストなものであったのでしょうか?テレワークを実施してみて、初めてわかった課題もあるかと思います。ニューノーマルの働き方に合ったIT環境の最適解について、一度立ち止まって振り返ってみましょう。

テレワークに適したデスクトップ環境を見直してみよう

テレワーク実施でよく語られるVDIとは

VDI(Virtual Desktop Infrastructure)は、サーバー側に仮想デスクトップ環境を構築し、各デスクトップ端末で画面情報を受け取り操作する仕組みです。そのため手元の端末に個人情報や業務データを持たせず、また管理性も高くセキュアであることから、テレワーク実施時に導入システムの選択肢にあがることは多いかと思います。しかし、VDIはサーバーのサイジングなどを適切に行う必要があり、その後の設計・構築と、導入までリードタイムを要するケースがほとんどです。高い管理性や、企業が求めるセキュリティ要素によっては最適な選択肢にはなりますが、緊急導入という要望には適さない技術となっていました。

導入が速く簡単なリモートデスクトップ「Splashtop」

もっと早く簡単にテレワークを実現する環境はないのでしょうか?
その一つとして、リモートデスクトップであるSplashtopがあります。SplashtopはPC画面を転送する技術により、手元のPCやタブレット、スマートフォンから、インターネット経由で社内PCの遠隔操作が可能となります。またSplashtopはサーバーを用意する必要がなく、アプリケーションのインストールだけで利用できるため、簡単かつ短時間でテレワーク環境を構築できることが大きなメリットです。

導入が速く簡単なリモートデスクトップSplashtop
リモートデスクトップ市場予測

リモートデスクトップの
利用拡大

リモートデスクトップの仕組みは導入が簡単で速いため、多くの企業で導入が進み、ある調査によると2020年度にはリモートデスクトップ市場は前年比で55.6%増と予測されています(https://www.itr.co.jp/company/press/200825PR.html)。

そんな成長を進めているリモートデスクトップにも、社内PCの常時起動によるサイバー攻撃や、認証機能への不安、利用台数の増加による端末管理、またクラウド利用時のプロキシへの負荷が増加するなどの課題はあります。ただ、これらの中には、製品によっては解決策がすでに用意されているものもあります。Splashtopでは、Wake-on-Lanの仕組みを利用したリモートブート、セキュリティを強化する2要素認証など、設定の変更や機能を活用することで解決できます。また、プロキシへの負荷増大に対してはネットワーク機器の増強などで対応、解決することが可能です。リモートデスクトップは、外出先や移動中での業務継続はもちろん、災害時のBCP対策としても活用が可能なため、今後もさらに利用が拡大していくと思われます。

それでも、テレワークをやめる人が一定数いるという現実

このような便利なツールがあるにも関わらず、ある調査*によるとテレワーク実施を経験した企業のうち、約3割にあたる企業がテレワークをやめているという結果が出ています。やめた理由はさまざまですが、中でも「PC等の機器やネットワークの整備」「情報セキュリティ面で不安」といったIT環境に関することも多く見られます。テレワークで利用する端末の不足や、自宅のインターネット環境の回線速度不足、オフィスと自宅との間で端末を携行しての移動することのリスクなどが推察され、セキュリティポリシーを含め業務が遂行できるIT環境を作れなかった企業もあるということがわかります。
※参考記事:東京商工会議所 「テレワークの実施状況に関するアンケート」調査結果

自身の会社に合ったIT環境を探してみる

テレワークの業務範囲を広げ、かつ常態化するには、より高度なソリューションが求められる場合があります。例えばテレワーカーが数百から数千人規模になった場合、端末をVDIによる一元管理や、社外端末を統合エンドポイント管理(UEM)で管理する、またはセキュリティを強化したBXO Managed セキュアFATの導入などが必要になってきます。その他、社内プロキシの負荷にはインターネットブレイクアウト構成への変更や、個人携帯端末の業務活用にはMAMサービスよるアクセス制限やデータ保護の措置などがあるでしょう。

設定での対応や小規模の改修から、抜本的な大規改修まで解決策は幅広くあります。これからの働き方を見据えたIT技術や新しいサービスも、目覚ましく進化しています。現在利用しているツールやサービスのメリット・デメリットを十分に理解し、新たなものを受け入れる柔軟な姿勢で、リモートデスクトップをはじめ、会社の業務に適した組み合わせを探してみてはいかがでしょうか。

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